記念部屋

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本家では若菜やご隠居が戦いから帰還した仲間を迎えている。リクオは母親の無事を黒羽丸から聞いてはいたが自身の目で確かめられたことに安堵した。

「リクオ、おかえりなさい。お腹すいたでしょう?」

「・・・ただいま母さん」

氷麗はそんな二人を眺めながら、清十字団の皆を奥座敷へと連れて行こうと青田坊につれられたメンバーに向き合った。

「・・・後からリクオ様を連れてまいりますので、えっと・・・奥の座敷に案内しますね」

「氷麗ちゃん・・・えーっと、怪我大丈夫?」

「え・・・・・・?」

「だって、いっぱい怪我してるし、及川さんはずっとリクオ君の傍で戦ってたんでしょう?」

氷麗は巻やカナの言葉にただ驚いていた。彼女にとってそれは日常の一つのことで、心配されるよりする方のが多い。氷麗はどうやって応えようか悩んでいた。

「ふふ、ありがとうございます・・・ですが私は妖怪、雪女です。人間よりも造りが丈夫ですから、それよりも皆さんはお怪我のほうは無いですか?」


瞳の色や白い着物姿を除けばいつもの及川氷麗の笑顔だった。そんな氷麗に清十字団の面々は安心し怪我は無いと各々が応え、座敷へと案内されていった。

そんなやり取りをリクオは読ませない表情で見つめていたら母親の若菜に背中をバンッ!!と叩かれた。

「いってぇ・・・母さん?」

「大丈夫よリクオ、鯉畔さんもね、人間のお友達いっぱい居たんですって!それにあなたには氷麗ちゃんが傍にいてくれるでしょう?」

だから大丈夫よ、とニコニコ笑っている母にリクオも何だか気が抜けていたのだった。







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