創作物

□疲れても…
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※リクオ様と氷麗ちゃん結婚してます。娘が産まれてる設定。

娘の名前:里杏(りあん)







「おーい、氷麗…?」

夜の姿になったリクオは氷麗とゆっくりするために彼女を探して屋敷を彷徨いていた。

娘が産まれてからというもの彼女の忙しさは半端なかった。当然、娘は甘えん坊なことや自身の組、そして若奥様らしく、屋敷の細々とした仕事も率先してやっている。

その上氷麗大好きなリクオの相手もあり氷麗には休む暇などなかった。







「首無、氷麗見なかったか?」

通りかかった首無に声を掛け、聞いてみると氷麗は里杏を寝かしつけているらしい。

(里杏が寝たら氷麗に酌でもさせてそのまま…)

リクオの不埒な考えを読んだ首無はあまり無理をさせぬよう、と進言し立ち去った。

寝かしつけているということは里杏の部屋だろうと思ったリクオは娘の部屋へ向かい、氷麗に甘えようと思った。

しかし、リクオが部屋で見たのは里杏を寝かしつけるつもりが寝てしまったであろう氷麗と寝付かなかったのか、氷麗の着物をパタパタと叩き、泣きそうな里杏だった。

「あーぅ!たぁ!!」

「おー、どうした里杏。寝れねぇのかい?」

二人の側に寄ったリクオは里杏を抱き上げよしよし、と背中を摩った。

「まーぁ!!やぁー!!」

「おうおう、どうした?ん…?氷麗か?お前の母さんは寝ちまって……!?」

里杏が必死に何かを訴えていた。それに気がついたリクオは里杏の示したもの、氷麗に近づいた。

「氷麗!?どうしたんだ!!?」

氷麗は寝てはいなかった。微かに浅い呼吸、赤く火照った頬と辛そうな表情…氷麗は倒れていたのだ。


直ぐに鴆が呼ばれた。氷麗を別室に移動させ里杏は若菜に預けた。その間氷麗が目をさますことは無くリクオも終始無言だった。

鴆が言うには疲労と最近の急な温度変化に対応出来なかったのではないのかと言う。

「氷麗…」

「リクオ、暫らくは安静にさせとけ。雪女の奴どうせ無理してでも仕事に戻ろうとするだろうからな」

「はぁ…だから休めって言ったんだよ、でもこいつ聞きやしねぇ」

「ま、昔っから面倒見良かったしなぁ…里杏も産まれて母親としても頑張ろうと思ったんだろう」

布団に寝かせている氷麗の横には先程まで診察していた鴆とリクオが声を抑えて会話していた。

リクオが口移しで飲ませた薬のおかげか大分氷麗の顔色は良くなっていた。

「……なぁ雪女ってたしか男の精気を糧にすんだよな」

氷麗の顔を眺めていたリクオは突然鴆に聞いてた。何か思い着いたのか先程まで落ち込んでいた瞳が輝いている。

「…ああ、実際はそこまで重要なものでは無いらしいがな。雪女たちにとってはご馳走みたいなもんで力の源みたいにもなるらしい」

「なら、俺の精気を渡せば氷麗は元気になるよな?」

「あー、多分な」

リクオの考えていることが何なのか察しのついた鴆は溜息を吐いて部屋を出ていった。





それから一時間はたっただろうか。氷麗が目を覚ました。

「ん…あれ?私…」

「目が覚めたかい?」

「リッリクオ様!?ふぇ、何が…?」

「里杏の部屋で倒れてたんだよ。疲労と最近の気温差変化に対応出来なかったんじゃねぇかってさ」

慌てて起き上がろうとした氷麗を制し、再び寝かしつけるためにリクオはさり気なく自分も氷麗の布団の中へ入った。

「リクオ様?」

「無理し過ぎだ…暫らくは大人しくしてろよ」



お前がいなきゃ俺は誰に甘えりゃいいんだ。




そう耳元で呟くリクオに氷麗はくすりと微笑んだ。

「ありがとうございます。あの、里杏は?」

「母さんが今ごろは寝かしつけてるさ…それより氷麗」

「はい、何でしょうか?」

氷麗の胸をポンポンと布団の上から叩きあやす様にしながらリクオは呟いた。

「雪女にとって男の精気はご馳走で力の源にもなるんだってな。最近里杏もいたせいでシてなかったし…俺も溜まってるし…氷麗も元気になれることヤろうぜ?」

「ちょっ!?リクオ様何処触ってるんですか…?それに先程は暫らくは大人しくしてろと…」

「…早く元気になって俺の相手を昼でも夜でもしてもらわねぇとな…ちゃんと精気奪えよな?」

そう言ったリクオは氷麗の唇を己の唇で塞ぎ、寝間着の帯を解いていった。

精気を奪う、それは雪女の…女の畏れを使い本気になって男を求めることを示す。




こうしてリクオは氷麗を元気にするため、また自身の欲望を満たす為に明け方近くまで頑張ったとか。







 

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