記念部屋

□1月11日生まれの愛しい人
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1月11日は愛しい氷麗の誕生日。
ガキの頃とは違う。大人になった俺は今までとは違う!
そう、ガキの頃の俺は氷麗の誕生日には似顔絵だったり、庭に咲いてた花だったり硝子玉だったり…あれ。全然ちゃんとしたモンやってねぇな。

いや、ガキの頃だしな、仕方ないよな!うん…しかし、妖怪として成人したあとは何したっけ?…百物語組とかバタバタしてたなぁ〜

あれ、俺何にも出来てねぇ!!ふざけんなよ!やっとのことで氷麗のこと好きだって伝えて、側近だからって全然相手にしてくれなくて…

長かった。ホントに長かった…

そして今日は氷麗と付き合えることになって初めての誕生日。失敗は出来ねぇ。





1月11日当日




結局氷麗の欲しいものがわからねぇ!何なんだよアイツ!何にも欲しいものねぇって、なんかあんだろ!?それなのに、

「今欲しいものですか?そうですねぇ…あ!つらら組のみんなにお揃いの羽織りが欲しいですね」


とか、


「新しい鍋つかみでしょうか、この間引っ掛けて破いてしまって」


とかなんだよ!もっと普段使うものとか、他の奴らのためとかじゃなくて!氷麗本人が欲しいもの無いのかよ!



「リクオ様、首無からお呼びだと伺ったのですが」

はぁ!?ちょ、ちょっと待て、首無のやつ何言ってやがんだよ!準備出来るまで氷麗のこと頼んだのに!ふざけんな、結局何にも出来てねぇよ!


「あー、いや。うん入れよ」

「失礼しますね」


静かに障子を開け、氷麗はリクオの前に来て正座してニコニコとリクオの言葉を待った。


「何か御用でも?」

「あのな、えーと。その、き、今日はその、11日だよな」

「そうですね」

「あー、うん。だよな」


どうしよう。結局氷麗に何にも用意出来てねぇ。彼氏だってのに。俺、氷麗はちゃんとお祝いしてくれたのに…正直に言うしかねぇ、のかなぁ…
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