おはなし

□Waiting Waiting Waiting(兎虎)
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HERO TV のスタッフルームに緊迫した空気が流れる



1時間前
SoftBankの社屋に武装集団が立て篭もった

1部の人を残しビル内に残ることを許さず占拠した


10分前に犯人たちから要求が出された



要求は

ワイルドタイガー

だった


『じゃ いってくる』

と虎徹さんは行った

小型マイクやカメラを…と言うのを拒否し

『大丈夫だから』

とHEROスーツだけで




虎徹さんが社屋ビル内に入る


ビル内に設置された監視カメラの映像を転送してもらいモニターを見る

あ!
虎徹さんの姿を映すカメラがある



最上階…
社長室の前?


ノックをすると

中から黒ずくめの男が出てきてキョロキョロと周りを見回す


虎徹さんが1人であると確認すると虎徹さんの腕を掴み中に引き入れた

少しすると軟禁されていた人が解放され出てきた


包囲してる警官に無事保護された



『社長室の中の映像は?』
『普通 社長室ん中に監視カメラなんかつけねぇだろ』

ロックバイソンに尤もなことを言われムッとしてしまった

『中の様子がわからないとワイルドくんが何をされてるか わかりませんね』
スカイハイの言葉にイヤな予感がする

『タイガーさん何かされるの?』

ドラゴンキッドの問いに誰も答えられずにいると

『殴ったり蹴られたり暴行を受けるってことでしょ』

あぁブルーローズ、君もか
そういう暴行ならまだましなんだよ

『コンクリート詰めにされて海に沈められるでござるか』

折紙サイクロン…君はいつの時代の犯罪の話をしてるんだ
だいたい社長室でそんなことできるはずないだろ

『武装集団って何人なの?』

ファイヤーエンブレムの問いに
『6人と報告がきてる』
とスカイハイが答える

『6人…イヤよね 6人にされちゃうのなんて…』

ファイヤーエンブレムの言葉にスカイハイとロックバイソンと僕は顔をしかめる

『されるって何されるの?』
『だから暴行でしょ』
『拷問の刑でござるか』

3人は放っておく


何も変わらないモニターを見ていても仕方ない

『武装集団が来た時の映像ありますか?』

と聞くと

ロビーの外の映像が映し出された

人の出入りと警備員が映るそこに突然黒ずくめ6人の武装集団が現れた

『何?』
『なんだ?』
『今どこから来たの?この人たち』
武装集団を『この人たち』と言うブルーローズに育ちの良さを感じる

『NEXTか』
『そうだな』
『全員?』
『いや 1人テレポーテーションを使えるやつがいるんだろう』

自分だけでなく周りの人も一緒にテレポートできるのか…

モニターでは警備員が取り押さえようとするが瞬間で消え6人はビル内に移動していた


ロビーのカメラに映った6人が次に映ったのはエレベーターの中のカメラだった


『武器は?』
『全員 銃を持ってるようだ』
『腰にナイフも持ってる』
『テレポート以外の能力を持ってるやつがいたら厄介だな』


あれ?

『エレベーター使ってますね』
『上に行くからだろ』
『いえ そうじゃなくて テレポートで移動しないのかと』
「「「「「「あっ!」」」」」」

『もしかしたら 至近距離の移動しかできないのかもしれませんね』
『自分以外を5人移動させるのは大変なのかもね』

『と、するとです』

みんなの視線が集まる

『ビルの入り口に来た時は移動してきました』

みんなうなづいている

『集団が現れたり消えたりしてたら 大騒ぎになりませんか?』
『そりゃそうだ』
『そういう通報はなかったようだけど』
『ということは 6人はこの近くまで車か何かで来てるってことじゃないですか?』
『そっか』
『このままずっと社長室にいるとは思えません きっと出てきます それまでに6人が何で来たのかこの辺一帯を調べればいいと思うんです』
『いやぁすばらしい推理だよハンサムくん』
『さすがハンサムね』
『じゃあみんなで探しましょう』



『もし何か変わったことがあったらすぐに連絡してください』
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