おはなし

□好きだから…(折虎)
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ジムに来ると奥に虎徹さんの姿が見えた


『こて……』
虎徹さんと呼ぼうと思ったけど隣にバーナビーさんがいるのが見えたからやめた

あげた右手を振り回してごまかす


『あ!イワ…折紙!』

僕に気がついた虎徹さんが笑顔で手を振ってくれる

『タイガーさん!』

駆け寄ると
『折紙はこれからトレーニングか?』
『はい お2人は?』
『僕はもう終わりです 虎徹さんはちゃんとプログラム最後までやってくださいね!』

じゃ、お先に

とバーナビーさんは帰った

『プログラムあとどれくらいですか?』

と虎徹さんの手にあるボードを見ると

『えっ?まだ来たばかりだったんですか?』
『いや…バニーちゃんと一緒に来た』
『バーナビーさんは終わったって…タイガーさん何してたんですか?』

と聞くと

『イワンが来るの待ってた』
と言われ慌てた

『えっ?でも…来るって言ってなかったのに…』
『ごめん うそ ダラダラやってただけ』
『そうでしたか』
ちょっとだけ喜んだ自分がショックをうけてる

そうだよなぁ
待ってたなんてありえないよ
喜んだりしてバカだなぁ


自分のプログラムを確認しようとボードに目をやると

『だけど
来ればいいなぁ 来ないかなぁ って思ってた』

そう耳元で言うと虎徹さんはランナーで走りはじめた

えっ?
えっ?
えぇ〜っ!

僕は虎徹さんの隣で走りはじめた

『折紙』
『はい!』
『今日、うち来るか?』
『はい!』
『よし じゃあがんばるか』
『はい!』




トレーニング後、虎徹さんの家に行く途中でスーパーに寄った

虎徹さんのあとをカートを押しながらついて行く

急に振り返り
『なぁいまさらだけど嫌いなもんってあるか?』
と聞かれた
『いえ特に』
『そっか』

また食材の棚を見ながら歩きだす


2人で買い物っていいなぁ
にやけそうになるのをガマンしながらついて行った




虎徹さんの家につくと
『メシ作ってる間にシャワー…あっジムで浴びたか』
『はい でも着替えたいしシャワーいってきます』
『じゃあこれ着替え』
と出してくれたのは下着と、すでに僕用になってる虎徹さんのTシャツとジャージ

『ゆっくりでいいぞ』
『はい!』


バスルームで髪、身体を洗ってるとシャンプーとボディソープの匂いが虎徹さんの匂いで下半身が反応しちゃった

ジムでの虎徹さんの姿
額の汗
上腕の筋肉
ふくらはぎ



思いうかべて扱く


うっ!
はぁ…


壁に飛んだのをシャワーで流す

ん?
匂い大丈夫かなぁ

換気扇動いてるし
虎徹さんがすぐにバスルームに来なければ大丈夫かな


虎徹さんが出してくれたものを着てリビングに行く


『おっ、あがったか ちょうどできたとこだ座ってろ』

テーブルに並んだものを見て、どうして短時間でこんなにできるか不思議に思う

『どした?変な顔して』
『こんなに短時間でできるのが不思議なんです』
『ん?あぁ…まぁ…そうだな』
なんだか歯切れが悪い

『どうしたんですか?』
『いや…その…なっ?』
上を見たり下を見たり視線が泳いでる
『わかんないです』
と顔を覗きこむと
『あぁもうわかったよ 言うよ』
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