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□『 LUNCH TIME PANIC 』 第2話  − TURNING POINT 番外編 −
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 放課後――。
 廊下にズラリと並べられたロッカーからスクバを取り出した孝輔が、扉を閉めたのを確認して背後からソッと近づき、俺は両手をズボンのポケットに突っこんだまま軽く体当たりした。

「一緒に帰ろうぜ」

 そう言って前に回り込むと、思いの外 渋い表情の孝輔と目が合った。
 あれ? なんか不機嫌?

「孝輔、なんか怒ってる?」

「別に」

 この即答具合が、返って不機嫌さを強調してるんだけど、本人は判っていないようだ。

「別にって感じじゃねーじゃん。 何、怒ってんだよ? 俺、何かした?」

「……」

「黙ってたら分んねーし、ハッキリ言えって――」

 いきなり孝輔の右手が、俺の顔を正面から挟むように掴み、両頬をギュッと押された。
 ポケットに手を突っ込んでたせいで、阻止する間もなく変顔にされてしまった。

「にゃにひゅるんらよ、いらいっれっ!」

 思いっきり顔を背けて孝輔の手から逃れた。
 マジで痛かった頬を擦って孝輔を見ると、憮然としたままポツリと言った。

「俺とのラブラブモードはあり得ねーんだろ?」

「はぁ?」

 孝輔の言ってるコトがよく判らずに、しばし黙り込む。

「何の話だよ、それ?」

「…昼休みに…岡田に、言われた時 おまえがそう答えたんだろ…」

 ……あ!? そう言えば、そんなことがあったな。 孝輔とハモった時に、岡田にからかわれて、つい そんなこと言ったのを思い出す。

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