だから祥悟の膝の上に自ら座り、その唇に乱れた呼吸のまま触れて囁いた。
「祥悟さんが好きだよ。 だから…抱いてよ、もう我慢できないんだ。 俺のコトもっと蕩けさせて」
至近距離で祥悟が軽く目を眇める。
「あんまりエロい誘い方覚えるなよ。 セーブできなくなるだろ?」
喉の奥で押し殺した笑いは苦笑に近く、子ども扱いされていると感じた結有はそれに乗じて甘えた仕草で唇を寄せた。
淡いキスで結有の唇を受け止めた祥悟は、本当に子供にするように結有の頭を柔らかく撫でてくる。
それがもどかしいのに心地よくもあり、このまま祥悟に抱きしめられたままでもいいかななどと思ってしまう。
けれど、結有が安心感の中で揺蕩い始めた途端、祥悟の意地悪な指先が抱かれていた腰の辺りからうなじまで一息に撫で上げるものだから、指の動きと共に背中を駈け上がったゾクリとする感覚に呆気なく欲望が再燃した。
どうしようもなく翻弄されている。
「んっ…」
唇を合わせたまま小さく呻くと、きつく下唇を吸われる。 すぐに祥悟の唇を吸い返すと、そのまま深いキスへと移行していく。
互いの舌を絡め合う度にちゅくちゅくと立つ音に官能を刺激され、粘膜同士の擦れる感触に結有の指から力が抜けた頃に胸の先を弄られた。
指で押し潰し、そのまま円を描かれるとジワリと腰に熱が溜まる。 小さな突起を嬲られ苛められるコトで吐精したばかりの結有の欲望がゆっくりと頭を擡げる。
際限の無い自分の欲に恥かしさと呆れる思いを抱きながら、結有は祥悟のワイシャツのボタンを外した。
開いた肌に指を這わすと、筋肉の隆起がエロティックなラインを伝えてくる。
祥悟の舌を受け入れながら触れる肌の感触に堪らなくなって、結有はそこへ自分の体を密着させた。
散々祥悟に追い立てられて汗ばんだ結有の肌が祥悟のサラリとした肌にペタリと張り付いた途端、体を抱き込まれ再びラグへと押し倒された。
「だから、煽るなって」
「祥悟さんが焦らすから…」
「焦らしてるつもりはないんだけどな」
嘘つき。
口元に笑みを浮かべる祥悟を睨んでみせると、堪えきれなくなったのか笑い出した。