「!?」
訳を思い出した途端、言葉を失った。
ついでにボッと顔に火がついたみたいに熱くなる。
この歌と同じって、それって俺が態度に……。
「マジでっ!?」
思わず叫んだ俺を、呆れ顔の折口が眺める。
「まぁ、気づいたのはアイツがお前に惚れてるからだろうけどさ。 多分、他の奴は気づいてないと思うけど? 多分な…」
怖いコトを言うなよ。
俺、もう少しポーカーフェイスの練習した方がいいのかな?
でも、そういうコトなら先輩は、もう俺のコトなんて諦めてくれたってコトだよな。 だとしたら、これはこれで良かったのかもしれない。
全部終わった後に、俺が恥かしい思いをしただけで…。
「あ、フォークダンス、マイムマイムに変わったぞ」
窓の外を見ていた折口の呟きに、隣に並んで外を見る。
ファイヤーストームを囲んだ二重の輪になって、みんなでマイムマイムを踊る姿が見えた。
「あれさ、内側の輪にいるとマイム ベサソン≠フトコで外側の輪の奴らに蹴られたりすんだよな」
「あ〜、俺らも中学の時、やったわ」
「だろ?」
懐かしくてくだらない思い出に笑う。
「そう言えばさ、あのベサソン≠チて何なの、一体? つか、意味あるんかな?」
これって、誰でも一度は考えるんじゃないか?
俺の素朴な疑問に折口は首を傾げる。
「なんか、中学の時の担任が言ってたような気ぃするけど、歌詞自体が水路を引くコトができて喜んでる≠チて内容なんだと。 だから嬉しい≠ニかそんな意味じゃねぇの?」