Novel Library 3

□『 体育館 〜 折口 四たび 〜 』 折園シリーズ 4
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『 体育館 〜 折口 四たび 〜 』

  折口(16)× 園田(16)


 春休みに入った。
 俺達は、もうすぐ2年生になる。
 春休み中、バレー部は土日を除いて毎日練習があるから折口ともほぼ毎日顔を合わせている。
 結局、折口と俺は終業式の日まで、ずっと二人で昼飯を食ってた。
 そのせいかは判らないけど、この所 折口は無理に俺に迫るようなマネをして来なくなった。
 よって、俺の学校での日々も落ち着いてきたわけなのだけれど…。

「うわぁ、川野また来てるじゃん」

 補欠仲間の依田がステージ側のコートの隅を指差した。
 つられて振り向くと、確かに体育館の隅に川野とその友達らしき女子が立っていた。

「春休みからこっち、毎日じゃね? よく続くよなぁ」

 そう毎日だ。
 川野は毎日、バレー部の練習を見に来ている。

「ほら、あれだろ? 川野って、折口狙いだって話」

 他の奴らも話しに加わって来た。

「え? もう、つき合ってんじゃねーの? あの二人」

「あ、俺も そう聞いた」

 春休み中、体育館を使う部活はバレー部とバスケ部と卓球部だ。
 バスケと卓球は、午前中体育館を半々で使う。
 午後は、バレー部が全面使用してるから、新3年の先輩と折口だけはステージ側のコートで、俺達 新2年の補欠組は体育倉庫側のコートで練習していた。
 そんな中、川野は毎日ステージに上がる階段の所で練習を見学していた。

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