抵抗できないのをいいコトに、熱い舌がそれに這わされて、まるで飴でも舐めるみたいに執拗に舌で転がされる。
感じたコトのない熱に腰が震えて何かに縋らずにはいられなくて、シーツをキツく握りしめた。
本当にこのまま先輩の口の中で溶けちゃいそうだよ。
「先輩…ダメ、も…っ」
上がり始めた息で途切れ途切れに拒否の言葉を口にしたら、途端に先を強く吸われて言葉を飲んだ。
僕が嫌がれば嫌がるほど、先輩は執拗に攻めてくる。
意地悪なほどの愛撫が齎すものを堪えようとしても、体の奥から溶けていきそうな快感に見舞われて知らず知らず目じりが濡れた。
先輩が唇を使うたびにジュプジュプと耳を塞ぎたくなるような音がして泣きたくなる。
こんな濡れた音がするくらいになってる自分が信じられないし、今すぐ消えちゃいたいくらいに恥ずかしい。
もう耐えられない。
そう思った時、先端を溶かそうとするみたいに舐めまわしながら根元を扱いていた指先がするりと落ちて、丸みを辿って双球を撫で下ろすとそのまま奥へと延びてきた。
僕の零したもので濡れた指が、誰にも触れさせたコトのない場所を撫でる。
「あっ…」
ことさら優しい動きだったけど、閉じきった場所を押されてビクンと体が跳ねる。刺激に先からとろりと欲望が零れ落ちた。
それを舐めとるみたいに舌を這わされて、先っぽだけを含まれて強く啜られるとジュルッと卑猥な音がする。
「や…先ぱ…い…」
鳴き声交じりで恥ずかしさを訴えたら、先輩はあやすみたいに優しく先端にキスした後、また口腔深く僕を飲み込んだ。それと同時に指先がぐっと押し付けられて中に入ってくる。
「んっ…」
初めて知る感触に僅かな圧迫感を感じたけど、同時にくすぐったいような不思議なものも感じて指が進むたびに腰の辺りが震えた。
ゆっくりと進む指が少しづつ奥へと入ってくるのを感じながら、僕は目を閉じてひたすら羞恥に耐える。
何となく顔を見られている気がして、絶対に目なんて開けられない。
「真史、大丈夫? 気持ち悪くない?」
体の奥を触られる有りえない感覚に戸惑いながら頷いた。
動揺する気持ちとは裏腹に、先輩の手に包まれたそれは萎える気配すら見せない。それが僕の羞恥に拍車をかける。