Novel Library 2

□『 すくーる でいず 〜 シナモンとネクタイ〜 』 21
2ページ/8ページ


 優しく丁寧な舌での愛撫に、甘い痺れにも似た快感が沸き起こる。
 たっぷり乗せた唾液で音を立てながら括れを舐められ、舌先でちろちろと擽られると耐え切れずに腰が揺れる。

「はっ…ぁ…」

 そのまま口に含まれると舌と唇で吸い上げるようにして上下に扱かれた。
 知らず知らず乱れる呼吸に喘ぎ声が混じり、じわじわと広がる甘怠い快感にシーツを握りしめると、その手に香月の手が添えられる。
 温かい手の感触はそれだけで拓の心を満たしていく。

「…香、月…ん、香月……」

 荒い呼吸の中、途切れ途切れに呼ぶと固く張りつめたソレを口から出し、手の平で包み込むようにして扱きながら拓を覗き込んできた。

「なに?」

「キス…して、欲し…」

 総てを言い終る前に唇が塞がれる。
 舌を絡め取られ激しく吸われると粘膜どうしが絡み合う感触が気持ちが良くて、もっととねだるように香月の頭を抱え込んだ。
 二人の舌が合わさる度に立つ水音にいやらしい気分が駆り立てられ、拓の目の縁がほんのりと赤く染まって行く。

「拓ちゃん…なに? そのエロい顔。 煽ってんの?」

 言いながら香月の親指が先端の窪みを強く抉った。

「あっ…」

 大きく腰が跳ねるのと同時に、先端からトロトロと透明の愛液が零れる。
 それを指先で掬い取るとカリ首に刷り込むようにして擦られた。

「はっ、あ…っん、ん…」

 与えらた強い快感に下肢が小刻みに震える。
 もう限界が近い。

次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]