香月から与えられる快感は、確実に拓を昂らせていく。 そのまま香月の愛撫に身を委ねてしまいたい衝動にかられながらも、一方で拓は香月にこんなコトをさせている罪悪感に苛まれる。
「俺にこうされるの、嫌?」
「そ…じゃなくて…お前、こんなコト初めてなのに…無理しなくても…」
途端に香月は顔を上げ、眉根を寄せて軽く拓を睨んできた。
「また、あれこれ考えてる! ね…嫌じゃないなら、舐めさせてよ。 俺は、もっともっと拓ちゃんのコト、見たいし、触りたいし、気持ちよくって泣いちゃうくらい いろいろしてあげたいんだから」
思わずギョッとする。
泣かされるのは ごめんだ。
それでも、香月の真剣な表情に自分の懸念や罪悪感が無用なものだったと気づかされた。
おずおずと香月の髪から手を離すと、顔が近づき 唇に触れるだけのキスをされる。
「ずっと、こんな風に拓ちゃんに触りたかった……知らないだろ? 俺が美術準備室でいつも拓ちゃんのコト エロい目で見てたの…」
「え…」
香月の言葉に戸惑い 小さく聞き返した拓を抱きしめるようにして横たえると、優しく笑いかけてくる。
「初めてだから下手かもしんないけど、してあげたいんだ…」
そう言って拓の額に唇を押し付けると、再び香月の頭が足の間へと落ちる。
「んっ…」
今度は拒まなかった。
あれこれ考えるなと香月が言ったのだから、拓の体を愛してくれると言うのだから、もう何も余計なコトは考えずに身を委ねればいい。
拓は、湧き上がってくる焦りにも似た快感をつぶさに受け止めようと体の力を抜いた。
「ん…あっ、香月…」
香月の舌が拓のそれを根元から舐め上げ、亀頭に舌を這わせる。 敏感なその部分を舐められ体が震えた。