「バカ。そんなコトじゃないよ。そうじゃなくて――」
言いながら先輩は、僕のそれを根元から先端へと指で撫で上げた。
「あっ…」
「分かる? 真史の、先走りですげぇ濡れてんの」
指先の動きにぞくんと体を震わせた僕は続いて発せられたの先輩のセリフに言うべき言葉を失くしてしまった。
「なっ…何、何…言って……」
「こんなにいっぱい濡らしてさ、感じてくれてるのかと思ったら嬉しかっただけだよ。自分で触ってみな」
いきなり手を取られて体の中心に持って行かれそうになったから、思わず先輩の手を振り払ってその腕で顔を隠した。
「ほら、怒った」
「だって、そんな…恥ずかしい……」
先輩の言動もさることながら自分の勘違いも羞恥に拍車をかけて、まともに先輩の顔なんて見られないよ。
「気にするほど小さくないと思うけど?」
慰めみたいなその言葉尻に僅かな笑いを感じとって、僕は先輩を見ないままに言い返した。
「やっぱりバカにしてる」
「だから、バカになんてしてないって。それに――」
ふと言葉を切った後、先輩の指が僕のそれを絡みつくみたいな仕草で握り込んだ。
「真史のは可愛がるにはちょうどいいサイズだし」
「何言っ――あっ!」
最後まで言い終わる前に、先輩は何の前触れもなく僕のそれを口に含んでしまった。
「や、やだ…んっ…」
あれほど拒んでいた行為を、不意を突かれたとは言えあっさり行使されてしまい、ただただ狼狽える。
慌てる僕のコトなんて気にもしないで、先輩は勃ち上がったそれを根元まで咥えてしまった。そのまま唇で食むように刺激されて、体が硬直した。