マジでここは学校で、3年の教室で、いつ誰が入って来たっておかしくないのに。
そりゃ、今は後夜祭の真っ最中でほとんどの生徒が外に出てるだろうし、こんな真っ暗な教室に誰かいるなんて思わないだろうけど、それでも危険性がゼロなワケではないワケで……とかなんとか考えてるうちに折口の指はシャツのボタンも外し終わって、当たり前のようにシャツをかき分けて胸元に滑り込んできた。
「うひゃっ!」
「その声…色気ねぇ」
そんな残念そうに言うな!
折口の指先が思いの外 冷たかったから思わず声を上げただけで、別に色気を醸し出そうとしたわけじゃないんだから当然だろ。
だけど、そんなコトを言い返す間もなく乳首を弄られて、また声を出しそうになって慌てて口を噤んだ。
「ん…んぅ…」
ここを触られんのはどうにも苦手だ。
指先でひっかくように弄られると、くすぐったいのとゾクゾクするのを同時に感じて体に力が入らなくなる。
確かに気持ちいい気もするから感じてるってコトなんだろうけど、立った状態でこの感覚を我慢するのはなかなか辛い。
案の定、俺の意志とは無関係に膝が笑って、折口の体に縋りつくみたいな恰好で足元に崩れ落ちてしまった。
「おい、大丈夫か? 園田」
「…じゃねぇ、よ。 場所考えて、加減しろっての」
「いや…まさか乳首弄っただけで腰が抜けるとは思わないだろ? 園田、前よか感じやすくなってね?」
「バッ…カか、お前 変なコト、言うな!」
俺の真ん前にしゃがみ込んだ折口を睨みつけると、ニヤリと笑みを返してくる。
「いや、マジで。 それに、んなカッコでへたり込んでるの、すげぇエロくてそそられるんだけど、続きしていい?」
「アホ! したら殺す!!」
睨みつけた俺に向かって、折口は「ちぇっ」と呟いて手を貸してくれた。
ヤバい。 まだ膝に力が入らねぇ。
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