短編小説かくぜー

□私のボスは可愛い!
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「ねーねーボスーっ!」

私がボスに近寄ると。


ガッシャアアアアン!!!


「あの、女の子にグラス投げないで欲しいな・・・。」

「るせえ。嫌な予感しかしねえんだ。」

「あったりいっ!ぱんぱかぱーんっ!」

私がポケットから取り出した物の数々にボスの顔が引きつった(気がした)。

「・・・帰れ。」

「なんでなんでー?メガネとかボス絶対似合うよ!」

「髪ゴムは何に使う。」

「前髪を上げるのもいいし、ちょこんって後ろで結うのも萌だよ?」

「俺を萌の対象として見るな。かっ消すぞ。」

「ダメなの?」

「・・・カスが・・・。」
















だってボスなんだかんだ言って可愛いもん!

前髪をかき上げるとことか、本当はちっちゃい動物好きなとことか!

屋敷に入り込んできた猫と無表情で遊んでたときはもう卒倒したよ!

いつもは怖そうに振舞ってるけど、ほんとは優しいし・・・

ボス怖いって言う人は、ボスの本当の姿を知らないからそんなこといえるんだよっ!








「とりあえずその雑誌読みながら俺をチラチラ見んのをやめろ。」

「なんで?」

萌男子育成術 貴方の周りの男子を萌男子に!っていうタイトルの本を目の前で読まれたら誰だって同じ反応するだろうが。

ぶつぶつ、なるほど鎖骨か、とか言ってるのがイラつく。

お前は俺を萌の対象としてみてるようだな。

だがお前は俺の恋愛対象だ。

こんな性格のカスを好きになってしまった自分が一番イラつくが・・・

だがコイツにも可愛いところはある。

そんな風に思ってることも、鈍感なヤツは気付いていない。

コイツのせいで俺がヘタレになったみてえだ・・・・。
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