夏芽・綾川のモバイルミーティング
□第一回 夏芽・綾川のモバイルミーティングっ!!
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夏芽と綾川がお送りする、ラジオ風情報バラエティー…
その名も
「夏芽・綾川モバイルミーティング!!」
「イェーイ!!」
略して
「ナツモバッ!!」
「……」
「急に黙りこむなよ。ラジオだぜ、放送事故だぜ?」
「夏芽くん」
「はい」
「略したら私の名前が消えたじゃない」
「消えちゃいましたねー」
「…」
「あっ、いや…。でもほら、語呂がいいからってだけで…」
「そんなに自分をアピールしたいなら、夏芽くんが一人でボケて、ツッコんで、一人でトークすればいいじゃない」
「ムチャを言うなよ…」
「その間、横で紅茶でも飲みながら生ぬるい視線を送ってあげるから」
「一人、優雅にティータイムかよっ!!」
「たまになら、野次を飛ばしてあげてもいいわ」
「いらんわ、そんなもん。頼むから、マジメに参加してくれよ…」
「なら、もう少し名前を考えましょう」
「名前ねぇ〜…、何か希望あるか?」
「彩音モバイル」
「今度は俺が消えた!?」
「彩音night」
「わかった…。もういい、それ以上は結構だ」
「あら、そう…」
「残念そうだな…。なら、こうしよう。
夏芽・綾川モバイルミーティングはいかなる略称も認めない。
全ての略称は非公認のものとする。
てな感じでどうだ」
「てめぇら好きに呼びやがれ。ただし、こっちは相方が五月蝿いから非公認ってスタンスは貫くぜ?
…ってことね」
「無理に、酷く乱暴な表現をするならそうなるな」
「まぁ、ぶっちゃけ何て呼ばれようがいいんだけどね」
「おいっ!!」
「楽しかったわ、夏芽くん」
「……よかったな」
「さてと…そろそろカンペどおりに進めてあげますか」
「カンペ言うな」
「では、夏芽くん」
「はい」
「今日は何の日でしょう」
「何の日…。お前の誕生日とか?」
「春人くん…大好き」
「急にデレた!?まさか、正解だったのか!?」
「…違うわね」
「違うのかよ」
「今日は7月7日よ」
「7月7日…。あぁ、七夕か」
「そう七夕。子供の頃は、短冊にお願いごとを書いて、笹の葉に吊したりしたでしょ」
「書いた書いた。そうか…、綾川にもそんな時期があったんだな…」
「世界が私を中心に周りますように」
「嫌な子供だっ!?」
「なら、夏芽くんは何を書いたっていうのかしら」
「……言いたくない」
「言えないようなことを書いたというの。ピー学生のときからピーでピーだったのね」
「人の過去を勝手に放送禁止にするな」
「で、ホントのとこれはどうなの?」
「…織姫様と彦星様が無事に会えますように」
「はい?」
「…」
「ここでクイズです」
「…はい」
「織姫といえば、こと座のベガですが、彦星といえばわし座の何という星でしょう」
「えぇっと、アルタイルだっけ」
「正解。この調子でもう一問いきましょう。七夕に降る雨のことを何と呼ぶでしょう」
「急に難しくなったな…。七夕の雨だからー…笹雨とか?」
「残念っ。正解は催涙雨、織姫と彦星が流す涙だって言われいるわ。」
「再会を喜び流す涙か、あるいは…」
「再会を喜ぶ涙よ」
「……」
「ちゃんと夏芽くんの優しさは届いているわ。少なくとも私には」
「あ、ありがとう」
「では、気を取り直して願い事を書きましょうか」
「短冊は…っと、あったこれか」
「私を中心に世界を回します」
「お前は…変わらないなぁ」
「失礼ね、ちゃんと進歩したわよ。夏芽くんは何て書いたの」
「rock'n'roll」
「…あなたにはガッカリだわ」
キーンコーンカーンコーン…
「おっと、今回はここで終了か」
「終了ね」
「では、次回の彩音モバイルで会いましょう」
「まだ引っ張るのかよ…」