shortstory

□幸せを君の隣で
5ページ/5ページ





「好き、だよ。僕は晶くんが好き」

「……」

「だからもう、死んだ方が良いなんて言わない。君の傍にいたい。―――良い?」



 バッと晶の顔が上がって、泣いた真っ赤な顔で睨みつけられる。

 かと思えば襟首を片手で掴まれた。



「約束だ! もう、二度と言うな! ―――そんで俺が絶対守ってやる!」

「はは、約束するよ。晶くん」

「っ、ヘラヘラしやがって……バカやろう!」



 胸のあたりがぽかぽかする。

 また泣き出した晶を、今度は躊躇いなく抱き寄せた。


 不格好で情けない。好きな子の涙ひとつ止めることもできない男と、襟首を掴んで約束を結ぶ女。

 そんな今の状況が、今の自分たちには似合っている。


 怒られることが幸せだ。

 生きて彼女のもとに戻れたことが幸せだ。

 生きたいと思うことの出来る今が幸せだ。


 約束するよ。

 君が好きだと言ってくれた僕を要らないとは言わない。

 それが君を悲しませないひとつの方法ならば、僕は喜んで約束という鎖に縛られよう。


 小さな小さなお姫さま。

 どうか隣でずっと怒って笑っていて。










FIN.






勢いで書いたは良いけどひっどい。表現力の無さに目から水が……。

前に別のSSでは晶くん監禁設定じゃなかったんですが、改めて調べたら公式が監禁設定だったので、こっちでは公式仕様です。

晶様の恋人だって忍びたちが遠目で巧海を見てたら面白い。
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ