一護×雨竜

□お前が見るのは俺だけだ
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廊下を歩く、少し速足な靴の音。

  あぁ、よかった。彼は来てくれた。







「……黒崎?まだ残ってたのか」


「……おー。石田 部活終わったのか?」


「あぁ…でもこれから井上さんとひまわりソーイングまで買い物に行くんだ」



「井上と?………だからそんな急いでんのか…」



「何がどうなって“だから”なんだ?」



「なァ…石田……知ってるか…?」


「君 人の話を」



「井上は俺のこと好きなんだよ」



「……………は?」



「見てればわかるよなァ…あんなにずーっと見られたら気付かねぇ方がおかしいよな」



「………何が言いたいんだ」




わからないの?教えてあげようか……?





「石田なんて眼中にねぇよ。…………なに期待してんだ?」



「…ッ!!僕は別にそんなもの…!!」



「…石田?…………なァ…」



「ッ!! 触るな!!」



「……肩触っただけじゃん。」



「君……おかしいよ…!!」



「おかしくなんかないよ。おかしいのはお前だろ?」



だって




「俺が いるのに なんで他のやつに 目がいくんだ ?」



「は……………?」



「今日もお前が帰るのずーっと待ってたのに 井上なんかと帰るの?


   お前が井上に気あるのは分かってたし、我慢してたけど   俺だっていつまでも耐えられるわけじゃない

なぁ…石田? お前は」



俺がこんなにもキミのこと 愛してる のに わからないの?



「くろ…さ………き?」



「ははッ……何て顔してんだよ…大丈夫だよ?これからはずっと 俺だけを見ていてくれるって約束してくれたら…」



誰よりも優しくしてあげる



「だから…お前が見るのは……見ていいのは」











俺だけだ





END
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