身近な言葉から
□愛好き
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愛好き/源佐久
今日は週末の土曜日、久しぶりのデート
わくわくドキドキ、二人で遊園地に行く
…はずだったが
佐久間がどうしても俺の家で遊びたいと言うから、今俺の家の俺の部屋でゆったりと時間を過ごしている
俺の部屋は特に面白いゲームがあるわけでもないし、何か仕掛けがあるわけではない
だが佐久間はそんなへんてつもない部屋が好きらしく、俺の部屋でのんびりしている
半ズボンにワイシャツと、なんともシンプルな格好をした佐久間がベッドの上で足をぱたつかせながら本を読んでいる
しかし
半ズボンの隙間から見える佐久間のいやらしい太ももが、チラチラと俺の目にはいる
正直怒る余裕はない、俺は今必死に理性とたたかっている
頑張れ、頑張るんだ幸次郎
ピクピクと微妙な反応をとっている自分のムスコを尻目に本を読む
「なぁ幸次郎ー」
少し眠いのか、甘ったるい声で佐久間が俺を呼んだ
あまり可愛い反応をされるとこちらが困る
「な、なんだ?」
「あのさぁー愛してる以上の言葉ってないのかな?」
ゆっくりと上半身をおこし、こちらを見つめてくる佐久間の視線は俺に十分な刺激をあたえた
「んー…あるんじゃないか?」
「なに?」
「ぇ、っと…んー…」
「わからないんだー幸次郎はばかだなぁー」
「じゃあお前は分かるのか?」
俺の言葉を聞いて少し困ったような佐久間の顔は凄く可愛くて、ぷっと口から笑みが零れてしまった
「お前もわからないんじゃないか」
「うるさいなぁーっ」
「ツンデレだな」
「ツンツンしてない」
「はいはい」
ベッドにいる佐久間にゆっくり近づき、佐久間の細い身体を後ろから抱き寄せた
目の前には水色の髪の毛がひろがり花の甘い香りが鼻にまとわりつく
ちらっと佐久間のいやらしいうなじが目にはいる
その首筋に無償に噛みつきたくなって歯が疼いた。ゆっくり髪の毛をかき上げ首筋に顔をうめる
「んっ」と可愛らしい声がもれると佐久間の身体が小さく跳ねた。佐久間の焼けた首筋にキスを落とし、ゆっくり噛みつく
「佐久間、愛してる」
「…俺も大好き」
「愛してると好き、か」
「…あっ」
佐久間が何かひらめいたのかキラキラした視線でこちらを見つめる。もう少しだったのにと思いながらも佐久間に耳を傾ける
「愛好き、なんてどうだ?」
「愛好き?」
「うん、愛してると大好きが詰まった愛好き」
愛してると大好きか、佐久間らしい考えだなと思いくすりと笑う
「なんだよー…」
「いや、佐久間らしいなと」
「幸次郎だったらえろ好きだろ」
「正解だ」
「まぁ、そんな幸次郎が好き…だよ」
「…ああ、俺も」
愛好きだぞ
(佐久間の照れた顔を見た俺は)(我慢しきれずベッドに押し倒した)