青色と赤色のカキ氷
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体育は1,2組で合同だ。今日は女子は外、男子は体育館でバスケのはず。




「じゃあ今日は試合をするよ。1組のAグループ、2組のBグループ」



うわ。Bグループってあたしじゃん。




コートに入って相手とあいさつをして試合が始まった。

あたしは一生懸命にやる、って人じゃないから、コートの隅でずっと立ってるだけ。時々友達からパスをもらって、すぐさま他の人にパスをする。



「そのままシュートしちゃいな!!」


「う、うん!!」



1組の子の会話が聞こえた。ドンッとボールを蹴る鈍い音が、ぼーっとしていたあたしの耳に入ってきた。



「危ない!!」


「沙織!」



「ん?…うべッ!!」




―--



「冷たッ!」



1組の子が蹴ったボールは、そのままゴールに入るはずだったが、変にカーブを描き、ゴールには入らずあたしの顔面めがけて飛んできた。


あれから咲につれられて保健室に。今は頬に湿布を張ってもらったところ。いきなり襲ってくるこの冷たさと、湿布特有の鼻の奥を突くようなこの匂いは、あたしは嫌いではない。



「明日には腫れも引くから大丈夫よ」


「はい…。」



そういえば、あのボールを蹴った人は誰なんだろうか。別に文句を言うつもりなどない。突っ立ていたあたしがいけないのだから。でも、何故かちょっと気になったのだ。



それじゃ、授業もどろっか、と立ちあがったところでちょうど授業の終わりを告げるチャイムがこの小さな保健室に響いた。



あたし的にはちょっとラッキーだ。今日はこれで学校は終わりだし。部活だって入ってないし。



ちょっと軽くなった気持ちで保健室を出ようとしたその時、ガラッと勢いよく扉が開いた。



「ッ!」



ビックリして、目を見開いたあたしの前に現れたのは…えーっと、何だっけ?1組の…、



「あ、あの!!」



「は、はい…」



「す、すいませんでした!!」




勢いよく頭を下げられ、それプラス大声で謝られた。



「え、え!?何…?どういう…?え?」


「わ、私が蹴ったボールが貴方に当たってしまって…!!わわッ湿布まで…!だ、大丈夫ですか!?本当にすいませんでした!」


あぁ、そういうことか。


「全然大丈夫ですよ!!気にしないでください。突っ立てたあたしがいけないですから」



あたしが明るくそういえば、彼女はまだ納得いかない感じで「でも…、」と声を漏らした。




「本当に大丈夫ですから!!戻りましょう」



「…はい。」




3人で保健室を出た。廊下にはもう誰もいない。




「千鶴!!HR始まっちゃうよ!早く!!」



「あッごめん!…それじゃ、本当にすいませんでした。」



再び頭を下げて、彼女は友達のもとへ走って行った。





千鶴、っていうんだ。




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