喧嘩対処法

すべての原因はこの日から
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春ー


気温も温かくなり、桜がひらひらと舞うこの季節。


今日から、新たな一歩を踏み出す。






1,全ての原因はこの日から







「…二組か……。」


昇降口前に並んだ掲示板。そこにはクラス表が書かれている。どうやらあたしは二組のよう。


キャアキャア騒ぐ、必要以上にはりきったメイクをした女子と、大きな口をあけ、無防備に笑う男子を横目に、一人、クラスに向かった。






クラスに着けば、もう結構な人の数。黒板に書かれた座席表。


えーっと、あたしの席は…、あった。


どうやらあたしの席は窓側の後ろから3番目。


結構良い位置だ。


「…あの、」


さっそく自分の席に向かえば、もうそこには人が座っていた。


うん。確かにここはあたしの席。


「はい?」


「そこ、あたしの席なんですけど。」


「え、あッ!わりぃわりぃ。」


あたしの席に座っていた翡翠色の眼をした彼。


「……別に。」


ちょっと無愛想すぎたかな、と思った時、



「何だぁ、無愛想だな」


翡翠色の眼をした彼が、後ろの席の女の子に言った。


「へ、平助君、聞こえてるよ!」


「え?、やばッ!」


…ムカつく。



「…入学式当日からブレザーの中にパーカー着てくるとか目立ちたがりやなアンタよりはマシよ」



「んだと?今なんつった!」



「お望みなら何回でも言ってあげるわ。目立ちたがりやなアンタよりはマシ、って言ったの。ちゃんと聞こえましたか?これで満足?」


「お前なぁ…!!ふざ「おらー、席つけー。」チッ」


と、そこにナイスタイミングで現れたのは担任
の先生。先生に対してかあたしに対してか分からないが舌打ちをして席に座った。


って、あたしの隣の席かい!!!



高校生活1日目。どうやら今回は平和に過ごせそうにありません。






入学式も無事終わり、あとはHRだけ。


1人静かに席に着いた。周りは新しくできた友達とわいわい騒いでいる。


あたしが通っていた中学からこの高校に来た人は、あたし1人だけ。もともと友達、とか友情、とか苦手だったあたしは、今は友達なんてまだ1人もいない。これからゆっくり作っていけば大丈夫。


「あんたさぁ、」


「…何、」


すると、朝喧嘩した翡翠色の眼をした彼が話しかけ来た、大方話の内容は予想はつく。


「…友達いないの?」


大当たり。くると思ったよ、その話題。てか、まだこの学校に入って一日しかたっていないのに、それ聞くか?


「…いないわよ。だから何?」



「この俺が友達になってやってもいいぜ?」


「へ、平助くん、そんな言い方…」


…むかつく。


「あんたと友達になるくらいなら、校舎裏にあるウサギ小屋のウサギと友達になるわ。」


「……お前名前は?」


そういうこいつの顔を見てみれば眼の下がヒク突いている。どうやらそうとう怒っている様子。


「……日向沙織」


「日向か……。俺は藤堂平助。……今日からお前は俺の危険対象だ!!」


「…どうぞご勝手に。」







一日目にして
危険対象参上

(ごめん、名前なんだっけ?)


―--



こういうの大好き♡







 

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