ほん

□幸村の心配事
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幸村の心配事



『明日東京で花火大会やるんだけど…一緒に見ない…??』

全国大会も終わって暇を持て余していた俺に昨日周助からデートの誘いがあった


「周助と会うのは全国大会以来だな…」


東京と神奈川は近そうに思えるが割と遠く、なかなか会えないでいた


「泊めてくれるって言ってたけど周助のほうで用意してくるって言ってたし、荷物はこれくらいでいいかな…?」


必要最低限の荷物を持って俺は少し早めに家を出た




―数時間後―




東京に着き、急いで周助との待ち合わせ場所に向かう。
周助に早く会いたいのもあるが、同性からも人気があるため心配だからだ。
変な虫が寄り付く前に早く見つけなければ…



そんな事を思いながら向かっていたらあっとゆうまに待ち合わせ場所に着いた…が



「……あれ…?」



周助がいない……



「っ…!!」



早く着きすぎたのかと思い時計を見れば待ち合わせぴったりの時間。
ならば場所を間違えたのかと場所を確認するが間違いはない。
まだ家を出ていないのかと思い家に電話をしたがとっくに家を出たとゆう……。
周助の携帯にも連絡をしたが出やしない………。





「……っ周助…!!!」





最悪の事態を想像した。




なんて事をしてしまったのだろう…
こんな事になるなら家まで迎えに行けば良かったとかもっと早く来るべきだったとかいろいろ後悔をしていると遠くの方から俺を呼ぶ声がした。




「精市っ!!」




声のした方に顔を向けるとそこには浴衣を着た周助が走りずらそうにしながらこっちに向かってきていた。




「周…助…?」

「はぁ…ごめん…浴衣を着てたら…遅くなっ…」
「周助…!!!」




息を整えながら遅くなった理由を話す周助を見た俺は、周助が無事だった事が嬉しくて力いっぱい抱き締めた





「ちょっ!!…精市…痛いっ…」

「…良かった」

「え…?」

「良かった…周助に何もなくて………」




本当に何もなくて良かった…

安心して涙が出そうになるほど心配した。


しばらく抱き締めていると周助が心配かけてごめんと言ってきた。



「本当にごめん…早くに連絡すれば良かったね……」

「うん…電話をかけても出ないしね」

「……これからはちゃんと連絡するから…」

「うん…そうしてくれると助かるな」

「精市…怒ってる…?」

「…どっちだと思う?」

「うっ……」

「フフ…大丈夫、怒ってなんかいないよ…だけど…」

「…だけど?」



周助の耳元に顔を近づけて囁く



「…心配させた罰として今夜は寝かせないから覚悟しといてね……」

「っ!?」

「フフッ」



俺を心配させた周助に罰を言い渡したあと、体を離して硬直している周助の手を引いて花火会場へと急いで向かった





end



どやっ!!

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