ゴーストハント

□プロローグ
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「安藤さんの財布…盗った人は誰だ!!」

……心の声が聞こえてくる。
(本当誰なんだよっ)
(HRなんかめんどくせぇ)
(早く終わらないかなぁ)
そんな声が沢山聞こえてくるけど、一人だけ違った。

(ど…どうしよう……。もしバレたら…)
その子の方を見ると、いかにも自分です。という表情だった。

やっぱりあの子は手を挙げないでHRは終了した。

『ねぇ、めぐみちゃん…なんであんな事したの?』

私は居てもたっていられなくて思わず聞いてしまった。

めぐみちゃんはじわじわと汗が出ており青白い顔をした。

「な、な、何?何のことかしら?」

少しすました顔で言っても全部お見通し。

『HRで言ってた…財布、盗んだの…』

「な、何言ってるの?ちょっと頭おかしいんじゃない?」

そんな会話をしていると、

「なになに?なんかもめごと??」

と興味本位で聞いてきた。

『ち、ちがっ』

「梓ちゃんが私が犯人だって…わ、私はなにもしてないのにぃ…!!わーーん」

「え…ひっどーい!梓謝りなよっ」

するとめぐみちゃんが声を振り絞って言った。

「も、もしかして梓ちゃんが犯人なの?」

「みんなぁ!梓ちゃんが犯人だよーーー!」

「え…嘘!?……梓ちゃんが…」

『ちがっ』

「「ど・ろ・ぼ・う」」


皆一斉に私に声を発する。

『いやぁあああああああああああ!!』

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