ろんぐ
□08
1ページ/7ページ
*冬子*
「ど、どうしよう、さつき」
「大丈夫ですよ。きーちゃんが先輩にベタ惚れなのは一目瞭然です」
なんて、恥ずかしいことを堂々と。
お風呂を出てからさつきの後ろできょろきょろと回りを見回す。
落ち着きのないわたしに、さつきが苦笑するのが視界に入る。
これではどちらが先輩だかわかりはしない。
「もう!!先輩らしくないですよっ。いつもの余裕のある感じはどうしたんですか」
「そんなこと言われても…」
告白なんてしたことないし、緊張する。
心の準備だってできていない。
「善は急げ、ですから。がんばってください」
.