お題2

□意外な趣味
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鼻につく硝煙と鉄の臭い。

見渡す限りあたり一面は亡骸の山で余りにも無残な状況に声を失う。

「cruel…」

やっと口からでたのは情けないぐらいに掠れたもので、虚しく響いただけだった。


突然奇襲を掛けられたのは二日前だった。
思いもしない武田からの奇襲。否、真田幸村の単騎によるものだった。


凄まじい勢いに悔しいが全くと言って良いほど応戦することが出来ずに軍は壊滅状態に追い込まれ、最早これまでかと諦めた時だった。

「政宗殿」

「ゆ、き…むら…」

軍を壊滅へと追い込んだ、張本人が目の前に立ちふさがる。

「お会いしとうございました」

「Ha!jokeも大概にしな、このcrazy野郎!」

「ふふ…相も変わらぬ威勢の良さでござるなぁ」

ギロリと睨みつけるが全く意味をなさず、ただただ愉快そうに喉を鳴らしていた。

それが余計に癪に触りイライラと苛立ちだけが降り積もっていく。

「某には趣味が有りましてな、政宗殿。何だかお分かりになりますか?」

「分かるわけねぇだろ!」

「そうでござろうな。」

ふふ…と奇妙な笑みが向けられ、ゾクリと背筋が震えた。

「某の趣味は、綺麗なモノや興味を抱いたモノは囲うことなのでござる。装飾品から動物まで漏れることなく…。勿論、"人"も含まれる。聡明な政宗殿には、この戦の意味がもうお分かりでござろう?…貴殿は美し過ぎた。」

うっとりと目を細め、スルリと伸ばされる腕。

すんでのところで身をかわしてそれから逃れた。

こんなヤツの感性に引っかかったが故に大切な幾つもの命が散ったのかと思うと酷く悔しい。

けれど体は全く言うことを聞いてはくれず、竦んだ足は地に根を張ってしまっていて身動きが取れなかった。

「狂ってる…アンタ狂ってる!」

信じられないと首を振って、ガクガクと震える足に叱咤して駆け出した。

「クク…逃がしなどせぬ…」

至極楽しそうにそう漏らした幸村は、ゆっくりと政宗が駆けて行った道へと歩を進めた。










さぁ





今宵も宴を始めようか





どちらが先に音をあげるか





勝負と参りましょう










手に入れるまで

後、数刻


-END-


久しぶりの幸政\(^o^)/

最近は忍さんだったり鬼さんだったりが多くで葡萄カラーになりつつあるなかでの幸政!!

なぜか狂愛。

黒幸って、romanだと思うんだ!

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