短編
□逃避行
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「もう、言わなくていいです…」
だから…
だから、だからどうか…
「泣かないで、下され…」
涙に濡れる政宗の顔を両手で包み込んで、自らの瞳と彼の瞳を互いに映しあうように交わらさせた。
「俺は、何時までも政宗殿の傍におります。貴殿が、共に死んで欲しいと言うのなら、喜んでアナタと共に参りましょう。」
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