短編
□偏狂
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「幸…」
「政宗殿、また、来世で…」
「Okey…see you the afterlife… 」
そう囁いて、ゆっくりと目を閉じた。
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また来世で…
貴方はそう言ったのに
「っ、政宗殿!!」
やっと巡り会えた貴方は
「Ah?アンタ、誰だぁ?」
何もかもを前世に置き去ってきていた。
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「政宗殿、某の言うことが聞けぬので?」
「違っ、グ…ぁ゙…」
「言うことが聞けぬのらば、仕置きは必至。」
グッと政宗の体を壁に押し付けると、色の白い首筋に噛みついた。
「――っ!ぁ゙ぁ゙、」
ぷちぷちと皮膚が裂ける音が耳に届き、生温かい鉄の味が口の中に広がった。
こうやって彼に傷というなの印を付けるのは、もう何度目だろうか?
ふと、そんなことを考えながらも左手だけで政宗の両腕を縫い止めて空いた右手でスルリと内股を撫でた。
すると低い唸り声に甘い嬌声が混じり、その妖艶さに思わず息をついた。
貴方は俺だけのモノ…
噛みついた所に優しく唇を寄せて傷の上から吸い付いた。
-END-