04/01の日記

06:23
優しい悪魔とローズウッド《あとがき》
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こんにちは。
JORNADAです。
とうとう4月ですね。
三寒四温もいいところ、寒い日ばかり続いていたので最近ずっと不機嫌でした(笑)

でも、笑い事じゃないですよね。
被災地に限って寒さの厳しい所なので、避難所で過ごされている方のことを考えると、「早く寒さ柔らがんかい!」と思います。
みなさんいかがお過ごしでしょうか。

さて、あとがきを。

『優しい悪魔とローズウッド』、いかがでしたでしょうか。
仮タイトルのまま結局最後まで・・・詰めの甘さが露呈するこの感じ、本当に、何というか・・・私らしいといえばそうなんですけど(苦笑)。

ここからは、執筆にあたっての私なりの解釈を。

それぞれ、読者様のなかで自分なりに解釈していただければ、それが一番です。私が今から書くことは、正解でも何でもありません、ただの解釈です。

まず、「書こう!」と思ってしばらく・・・全然思い浮かばなかったんです。そもそも、当初の予定はHelloをテーマに書くことだったのに、「これって、喧嘩して、オニュが花持って主人公の部屋に謝りに行って、仲直りしたら終わりじゃない・・・?」と・・・PVにあまり曖昧な要素がないので、うまく転がせなかったんですよね。

そこでふらふらと、いつもお世話になっているお題配布サイト『確かに恋だった』様を拝見していたところ、
「それは、悪魔みたいなものだよ」
という台詞に出逢いました。

そこから、話はそっちのほうへ傾いていきます。

ただ、SHINeeを(しかもその中でもオニュを)悪魔にするなんて不可能だと気付きまして(恐るべしSHINee)。

でも、あくまで悪魔に固執(シャレじゃないです)。
悩みつつ、悪魔について調べているうちに、“トリックスター”という種類の悪魔に辿り着きました。

『トリックスター
 時には悪意を持って行動するが、場合によってはそれらが予想外な事態を引き起こし、巡り巡って新たなものの誕生などにつながるなど、良い結果になることが多い。』

これは悪魔的人物、ということであって、実際の悪魔ではないんですけれども。

物語の中で、ふたりが出逢う前、オニュは主人公に目をつけます。
これは、そう指示されたのか自ら選んだのかは、私にもわかりません。

彼女にとって“約束のギターを作る”ことは、後悔を乗り越えて成長し、次の場所へ向かうための、欠かせないキッカケでした。そして彼女の本当の幸せは、そこからの再出発がいずれもたらすもの、そう考えました。

一方、オニュが使命を果たすには、彼女を現実に戻さないことが重要です。
その先に広がっているはずの可能性を全て閉ざしてしまうことで、彼の悪魔としての役目は果たされます。

しかし、ふたりは惹かれあってしまいます。

彼にとっての問題は、テミンの言っていた通り「運命に翻弄されると消えてしまう」ことでした。
そして、運命に翻弄される/されないの境界線は、オニュが現実を生きてしまうかどうかのラインと同等です。

つまり、彼女が前を向いて生きていく=現実に戻れば、オニュはもう彼女と一緒に過ごすことはできない。
そして、一緒に過ごすということは、彼女を現実から遮断する=彼女を不幸にすることです。

その現実を生きる/生きないの象徴的なものが、あのアトリエという空間なのかな、と思いながら書きました。

最終的に、オニュは彼女の幸せを選択します。
彼女は思い出を胸に、ギタークラフトの道へ。

実は物語は、ここで終わる予定でした。
拍手コメントでも、悲しいエンディングを予想されていた方がいたようで・・・。

でも、書いているうちに思ったんですが、私の書く話にはあるパターンがあるようです。
TENDER LOVE本編のミノの話(we know nothing about leaving)でもそうなんですが、『幸せになってしまうと芸術はできない』という考えがどうやら根底にあるようです。

ワンパターンになるのはよくないな、と思ったのは事実ですが・・・
プロットを書き直していて、主人公の気持ちを想像して、「これでいい」と思っていたはずがやけに悲しくなってしまったとき、65ページの内容をバーッとノートに書き殴ったんです。

「あぁ、この子はオニュと一緒にならなきゃ」と思いました。
それで、方向性が決まりました。

一応言語芸術に手を出しているので、ただ単に私が「幸せと芸術」を共存させて、書き手として救われたかっただけかも、とも思っています。

さぁ、収拾がつかなくなってきたところで(笑)。

長い間付き合って下さった読者様、本当にありがとうございました。
とてもとても、感謝してます。

それでは私、しばらくお休みします(笑)。
TENDER LOVE第2部を書きたいんですが、もしできたとしても、遠い先の話になるかもしれません。
本当にごめんなさい。

愛を込めて。
JORNADA



☆コメント☆
[ちたん] 04-05 04:42 削除
こんにちわ。あとがき読みました!あとがきを読まさせていただいて改めて作品の素晴らしさに気がつきました。私は基本的に単純な頭の造りなので甘甘な話が好きだったり、バッドエンドは苦手だったりします。でもこの作品は、内容にも勿論感動しますが、読み終えた後の余韻?不思議な雰囲気が感動を呼んでる気がします。これからも素敵に輝く雰囲気を造り上げてください。いつでも応援してます。

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