TENDER LOVEU
□Chapter 37-side.taemin-
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ベッドの中で、できるなら。
その感触に、酔いしれたい。
でも、切なすぎて。
自分を、失えない。
涙で、視界は歪む。
僕の下にいるヌナを。
僕は、記憶に刻む。
その形。色。声。質感。
僕を洗脳した、この甘美さ。
この、愛しさを。
永遠に、封印する前に。
「泣かないでよ・・・」
「テミンも、泣いてるよ・・・」
「だって・・・」
「・・・うん」
その唇を、キスで塞いでやりたい。
でも、それをしないのは。
「・・・寂しいよ。」
その言葉が。
あまりにも、素直で。
僕まで、浸してしまうから。
想いが通じ合うことは、なかった。
けれど、多くの時を。
共に、過ごしたのは。
揺るぎない、事実なんだ。
僕らが否定してしまえば、そこは空白になってしまう。
そんな時間たちの。
脆さを。
切なさを。
愛しさを。
僕はきっと。
忘れることは、ないだろう。
その肌に、止め処なく触れながら。
世界が昨日を壊して、今日を創造していく。
僕はそれを、光の加減でゆっくり悟る。
あぁ、神様。どうしてだろう。
朝なんて、来ないで。
そう願っても、朝は来る。