TENDER LOVEU
□Chapter 36 -side.taemin-
2ページ/5ページ
***
「よーし、できた。あとは待つだけ。」
「まだ食べられないの?」
「別に食べれるけど・・・待ったほうがおいしいよ。それにまだ、夕食の時間じゃないし。」
「ふーん・・・」
ふたりで、買い物に行った。
近所のスーパーに、晩ごはんの食材を買うだけのデート。
散々迷って。
いろんな食材を手に取ったり、戻したりしながら。
楽しく作れて。
更には簡単で。
失敗しようがなくて。
ふたりで一生懸命、考えて。
結局、カレーだった。
カボチャとひき肉で作ろう、とヌナが言ったから。
僕はその発言を少し疑いつつも、おいしそうなカボチャと新鮮そうなひき肉を探した。
こうしていれば。
普通に、恋人同士みたいなのになぁ。
そのフレーズがよぎるのは。
何も今回が初めてじゃない。
ヌナは僕の包丁の持ち方から何から、ずっとヒヤヒヤしっぱなしで。
僕はそうやって、構ってくれるのが嬉しくて。
もう、そんなふうに。
僕を心配してくれること、あるのかな?
そんなことを考えてたら。
玉ねぎもないのに。
泣きそうになったんだよ。