神の住まう街(妖怪)
□悪夢再び・・・。
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関東平野のとある街・・。
ーーー浮世絵町
そこには人々から畏れられる
「極道一家」があった・・
名を、”奴良組”
そこでは、今日もまた、騒がしい程の宴会が繰り広げられていた・・。
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首「・・・・・・」
この妖怪・・
名を首無。
まぁ、首が浮いているのである・・←
彼は・・・・
悩んでいた・・・
実は、一週間程前から、奴良組の広間に女性・・とも言えぬ少女が座っているのだ。
首「(・・今日も来てるな・・;)」
話そうにも、自分以外には見えていないのだから・・言えるはずがない。
そんな時・・
ゴーン
ゴーン
午前6時の鐘が鳴った・・
首「!!」
パッと視線を向けると、彼女は消えていた。
首「またか・・。いつもこの時間には消える
んだよなぁ・・?」
ガラッ
雪「あら。首無じゃない・・何してんのよ」
首「雪女・・。別に?」
雪「ふーん・・。・・「氷麗ちゃん、ちょっ
と手伝ってーー?」あっ!はぁーい・・
んじゃあね!!!」
タッ
雪女は、声の方へ走っていった。
首「・・・慌しい奴・・」
7時を過ぎる前に、この奴良組の若頭・・・リクオ様がやって来た。
これが、奴良組の何時もの風景だ・・。
・・・彼女の容姿は普通じゃない。
座ると地面に着く程の・・漆黒の美しいストレートの長髪。
・・翡翠色の瞳。
・・・とても・・全てが美しいのだ・・。
首「はぁ・・。ったく、一体何処の誰なんだよ・・?」
首無の呟きを聞くものは、誰も居なかった。
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ーータタタッ
『はぁ、はぁ・・終わった・・!』
朝焼けの道を、一人の少女が走っていた。
『・・急がなきゃ・・!!』
タタッ・・
バッ
『雅!!』
『!?・・あ・・葵・・!!』
いきなり声をかけてきたのは、少女と瓜二つの顔をした女の子だった・・。
・・この二人は、双子の姉妹だ・・
『終わったの?』
『もっちろん♪』
葵と呼ばれた少女は、雅とよく似ていて漆黒の長い髪・・。深海の瞳をしていた。
『ソレより、私たちまだ妖怪の姿のまま、
だよ・・?』
『だね』
ーーーーフッ
『『これでよし♪』』
目を瞑ると、姿が変わっていた。
二人とも、髪は少しウェーブのきいた薄い黒
・・長さは肩より少しした。
瞳は・・・茶。
『じゃあ、学校にいこ!!』
『あ!ヤバイ!!遅刻する〜!!!』
そして、二人一緒に仲良く走りだしたのだった・・。
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