異世界からの旅人(D灰)

□おーい。・・パンツ見えるぞー。
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一方・・・




   ギィイイ・・





ーーーゴゴゴゴゴ





『・・・・・・』







扉を出て目に入るのは、周りにある建物だった・・。


犬・猫・鳥・車・・。サンサンと当たる眩しい太陽・・。







『・・・凄ェ・・;帰って・・来た・・』







今は昼・・ぐらいだろうか・・??








『っていうか、今何月何日だ・・??』








疑問に思って、道行く人に聞いてみた。


すると・・・









「?8月だよ。8月10日」








と、返ってきた。








『10日・・』








ボクがあっちに行く日が7月の後半だったから・・大方一週間と少し、あっちへ行ってたっつーことか・・?








『ふう。・・さて・・どうしようか・・』








考えながら、足を進めた。





ーーフワッ





吹く風が、麻那の長い髪を揺らした・・。


あっちでは、ずっと結んでいたから解いているのがうっとおしい・・。








そして、着いたのは・・自分の家だ・・








『・・・(まったく・・変わってねぇな・  ・・・)』





ーーーギィィ・・





『!!!』








家のドアが、ゆっくりと開いた・・。








 「・・・・・・」



『・・・・・・』



 「・・・麻那・・?」



『・・・お母さん・・』



 「ッ!!」



    タッ



『、』



  ギュウッ



 「・・・良かった・・!!無事、だったの
  ね・・!!!、ほんとに・・!」




『・・・・・』



 「心配してたのよ・・!ずっと・・!!!
  二週間近くも行方不明で・・!!」




『、ごめん・・お・・、由美子さん・・』



由「!?」




  バッ




お母さんこと、由美子さんが顔を上げた。







由「麻那ちゃん・・?」



『実は・・ボクはお別れに来たんだ・・』



由「何言って・・??」




『ボクはずっと・・由美子さんに口にしき
  れない位の感謝をしてるんだ・・。血の
  繋がってないボクを、父さんが死んでか
  らも大切にしてくれた事・・』



由「・・麻那ちゃん・・」



『好きな人、居るんだろ・・?』





でも、ボクの事でなかなか結婚まで行きつけないのも・・知ってる。






由「!!」



『ボクの事は気にしなくていいから・・。
  その人と幸せになって・・?』



由「でも!それでも貴女は私の娘よ!!・・
  一緒に・・!!!」






  ふるふる・・



左右に首を振った・・。







由「どうして・・?」




『・・大切な人たちができたんだ・・とっ
  ても・・。由美子さんも大切・・。でも
  ・・あの人たちも、今はとっても大切で  ・・助けたいんだ・・!!』




由「・・・遠い所・・?」



『とっても・・。次は来れないかもしれな
  い・・でも、ボクは覚悟してる』








由美子は、麻那の瞳に映る覚悟をしっかりと見た。涙を浮かべ、再び麻那を抱きしめる。








『!由美子さ・・「しっかり・・」!!』




由「しっかり、ね・・。貴女は・・強いけど
  、少しぬけてるから・・」



『、うん・・』




由「風邪をひかないように・・暖かくして・
 ・・歯もしっかり磨くのよ・・?」




『うん。』




由「離れていても、私の大切な・・自慢の娘
  だから・・!!ッ・・しっかり!!!」




『・・はいッ・・!!』





ーーースッ



麻那は由美子から離れた。







由「麻那ちゃん・・」




『ありがとう・・由美子さん・・』
            





   ぺこっ



一度、頭を下げて,麻那はクルッと向きをかえて走り出した。








由「麻那ちゃ・・麻那・・!!!」



『ごめんなさい・・・、お母さん・・!』







そう呟いて、麻那は止まることなく走りつずけた・・。















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