詩集

□声
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君の声を聴かせて…
僕の声を聴いて…

柔らかな陽だまりとなり
冷たく刺さる氷にもなる
きまぐれに僕を癒し
君を傷つける声

後悔に気づいてから
伝えることを止めようとした
悲しみも 怒りも 愛も
何も生まない世界は
孤独だった

何も伝えないと決めた
その寂しさに気づいて
踏みだして 君につながる
たったひとつの声を出して

手をつなぎ わかるぬくもり
離れれば もう 届かないけど
いつまでも心に残る
優しい あたたかい声

バラのようで難しいけど
“言葉”だけじゃ物足りなくて
愛を 怒りを 悲しみを
届けてくれる世界は
光になる

今ならば言えるだろうか
この胸にあるすべてを
僕だけにしか生み出せない
たったひとつの声に出して

心を殺さないで…
君の声を聴かせて…

たとえ枯れても声に出そう
最後の日まで届けと
願いながら

迷わないと決められたなら
胸張って 僕は伝えよう
今のこの想い 今のこの夢
僕だけが持つただひとつの
声に出して

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