neta
□結婚前提(燐)
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「燐って、お嫁さん向けだよね」
「ぶっふぉ!!!」
ふと思いついた事を言えば、燐は盛大に昼御飯を吹き出した。
げほげほとむせる横顔が面白くてにやける。
「いきなり、なにを、げほっ」
「だってさー、料理は上手だから主夫、って感じじゃん。その性格じゃ就職しても上司に噛みついてクビになりそうだし、就職は期待できないからさ」
短く呻いたところを見ると、思いあたることがあるらしい。燐は半分いじけかけたところを踏みとどまってこちらを見た。
「じゃあ、お前が働きに出んのか?」
「そうそう!で、仕事から帰ってきたら燐が『メシにするか?風呂にするか?それとも俺?』って」
「いいい、言わねーよ!」
「どれ選ぶか迷うよねー」
「!?」
「まあ冷めないうちにご飯を頂くけどね」
「ああっ当たり前だろ!」
「…二人とも」
「どうした?雪男」
「どうしたの?弟くん」
「僕を挟んで、のろけないでくれるかな」