Neta
□3
1ページ/2ページ
一拍置いて、大声が響く。
「ええええっ、三年生ぃ!?」
「え、みんなそんなに驚く」
「だって一年校舎歩いてたからてっきり一年生かと…スカートも、他の人より長めだし」
「セクハラ?」
「うえええっ、違います違います!」
感情を隠さない純粋っぷりに笑みが漏れる。
「制服のカラー、なんのために色分けされてると思うの」
「あう……」
私が夜のプールに忍び込んだ事をバラされたくないのも、校内で噂が広がり大事になれば内申、つまりは受験に響くからだ。
デリケートなこの時期、そんな騒ぎは命取りだ。……ならばそもそも校内に忍び込むなという話だが、それは置いておく。
_