小説(エドアル)
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『兄さん』
真っ暗な暗闇の中で声がする。
欲しくて欲しくてたまらない声。
会いたい。会えない。それでも、会いたい。
不安で、不安でたまらない。
人体錬成はちゃんと成功したんだろうか。
それとも・・・
代価はきっちり支払った。
俺からアルを奪う。
それは何物にも耐え難い苦痛だ。
それでも、お前が生きているのなら。
大丈夫。まだ。待てる。
だから、早く。
できるだけ早くそっちに帰るから。
だから、もしまた会えたなら。
変わらない笑顔で微笑んで欲しい。
その願いが、俺を生かし続ける。