冬に咲く華
□雪と霙と
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「………千絵さん?」
「 雪鳥ノ嘆キ(ユキドリノナゲキ) 」
千絵の背後から白いもやが襲う。
「アイビス…やるよ。」
『御意。』
コンビネーション技
嘆キノ雪景色
―――バリィィィィィン!!!
まるで幾百ものグラスを一度に落としたかのような。
そんな耳障りな音がフランを襲った。
「くっ…(何なんですかーコレ!)」
すると人影は無く、一面に氷の破片が散らばっていた。
だが、血が飛び散っている訳でも無い。
「あーあ…。やっちゃった…。」
首を振りながらため息混じりに千絵は呟く。
「殺す…なんてしたくないけどね。仲間を狙うなら容赦無いから。」
もちろん、血なんて流さないで。
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