冬に咲く華

□最強のファミリー
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「…。」


意識を取り戻した千絵はうっすらと目を開けた。


「…変なオーラみたいなのの中…か。」


体を起こして辺りを探る。


真っ暗な闇の中に一人投げ出されたみたいだった。


「あのリングは…マーレリングじゃない。」


あんな拒絶反応がリングにあるはずがない。


ボンゴレリングの大空じゃあるまいし。


そう考えているうちに自分の冷静さに気づいた。


「なんで…こんなに冷静なんだろう…。」


今までだったら間違いなくなんとかしようと走り出していたはずだ。


「…!?何か…聞こえる…。」




『…主ッ!!!!』


「アイビス…!?」


『良かった…意識が戻ったか…。』


「アイビス、これが何か分かる?」


『決別…という言葉を覚えているか?』


「決別…?随分前に聞いたような…。」


『雪のリングの炎の意味だ。』


「…つまり…私が霙のリングと決別しようとしてこうなった…と。」


『いかにも。本来、あのリングは主の物ではない。だから決別の力が働くのも仕方が無かったのだ。』


「…。」


『あまりにも強く決別したせいで、主を守ろうとボンゴレリングの炎が主を包んだ、というわけだ。』


「つまり…決別を解けば戻れる、と。」


『あぁ。』








「どうやって?」








『…あいにく、その手伝いは出来ない。』




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