光を追って…。

□不機嫌ソムリエさん
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「「…。」」



黙りこくって、不機嫌オーラを出す亜依と花音。



「自己紹介からお願いしようかな。」



意にも介せず、にこにこと楽しげに二人を見るのは…。



ボンゴレファミリーボス



「こんなの聞いてない!!!っていうかマフィアだなんてあったわけ!?」



イライラと声を荒げる花音。



「あるんだからしょーがねーのな。あ、俺山本武っつーのな!!よろしくな!」



「自己紹介してほしいなんて言ってなーいッ!!!!」



「るせーよ!!十代目の話を聞いてなかったのか!?」



「あーもう。君、十代目ばっかじゃん!!」



「あぁ!?なんか文句あるのか!?」



「大有りよ!なんでこんな所で料理を作らなきゃいけないの!?」



「テメェ等が納得して来たんだろ!」



「マフィアである、あんた達が表の世界に顔をだすなんておかしいでしょ!?」



「なんも問題なんてねぇだろ!!」



「問題だらけ!!!」



しばらく続く獄寺と花音の口喧嘩。



「……はぁ。」



小さくため息をついて、亜依は立ち上がった。



「…ワインセラーくらい、あるんですよね。」



口喧嘩が止まった。



「私を雇うくらいなら、ワインセラーの一つくらいはありますね?」



沈黙が流れる。



「……あるよ。」



口を開いたのは、雲雀だった。



「あるんですか、雲雀さん。」



綱吉が怪訝そうに尋ねる。



「君達は知らないかもね。僕が個人的に見つけたものだし。」



「そんなのがあったとは極限に驚きだな。」



「そうですね。まさかワインセラーまであったとは…。」



「ちょい待って!!!亜依、どういうこと??」



「約束は破るものではありません。守るものです。」



「え…?」



「良いじゃないですか。マフィアって結局は金持ちなんですよ?つまり。なんとかしてフランスに行くことも可能ですよね?目当てですよ(黒笑)」





「(あ…不機嫌だ。)」





「認めないけどね。」




―――カチッ。



「(あ、スイッチ入った。)」



と花音が思ったとともに亜依が満面の笑みで綱吉を見た。











「口のきき方を一から叩きこみましょうか?」








普通の人なら、この笑みで今頃心不全かなんかで死んでいただろう。



そう花音は小さく呟いた。





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