冬に咲く華

□決意の瞳
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千絵Side



彼等と分かれて(道を教えてもらってから)ゆっくりと街を歩く。


身軽な体に慣れない。



これが普通の女の子か。



変なのー…。



「千絵ちゃん??」



「…何でしょうか、青蘭さん。」



この展開は思いもしなかった。



「絶対…負けないから。」



振り向かない。



絶対に振り向かない。



「アンタの氷月なんか潰せる。」



落ち着け、私。



「アンタなんか、すぐに潰せる。」



「ご安心を。こっちだって貴女みたいな人、すぐに殺れる。」



「知らないの?氷月ってある剣に負けているのよ?」



「…ッ。」



知ってる…。



あの、リリス=クロフォードが負けたのは。



「記憶する、雪冷の諸刃(せつれいのロッド)」



「…何故、持っているの?」



「アンタを潰すため。」



「悪いけど…。」




ようやく振り返る。




「二流の武器には負けないから。」




見せた笑顔は




氷点下




「一つだけ教えてあげる。貴女の武器は記憶する。だけど私の武器は…。」







変化する。






End
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