提督
─あー…、
この度は貴女からの拍手、
心より感謝している。
…改まって礼を言うのは、
思ったより気が張るな。
私はジェームズ・ノリントンだ。
ポート・ロイヤルで提督をしている。
貴女が既にご存知だと、
私としては嬉しいのだが…。
私は貴女のことを知っている。
海賊共から守るべき民だからな。
─…その他の理由は、
あってはならない。
─海にはジャック・スパロウという危険な海賊がいる。
貴女にも気をつけてほしい。
奴は美しい女性に目がないそうだ。
─…そうか、もうそんな時間か。
楽しい時というものは、
いつも早く過ぎてしまう。
何かあったら、私を呼べ。
すぐに助けに行ってやる。
─違う、嘘じゃない。
…愛する貴女のためだけに、だ。
─…こんな恥ずかしいことを言わせるな、全く…!/
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