レッド×イエロー

□桜と青空
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レ「おーい!イエロー!!」

そんな声でボクは起きました。

…………え?

この声って………

寝室の窓を開けて声の主を探す。
……その人はやっぱり
イ「レッドさん!?」
イエローは驚いて声が上ずった。

するとレッドは手を振った。

早く開けてあげなきゃと…あ、いやその前に着替えなきゃ



イ「こんにちは、レッドさん。」
イエローが頬を赤く染めながら言った。
理由は簡単。レッドに自分のパジャマ姿を見られたから。勿論寝癖姿も。

レ「おはよう。イエロー。」
レッドは笑顔で返す。

イ「そういえば、何でこんな朝早くにボクの所に来たんですか?」
少し無愛想な事に気付き、慌てて「嬉しいですけど」と付け足した。

レ「いや……あのさ…もし良かったら一緒に……お花見でもしない?」
レッドは急にどぎまぎし始めたがなんとかそれは言い切った。

イエローは思考を巡らす。お花見?一緒?……これってデートのお誘い?


イ「……それってデートってことですか?」

レ「!…まあ、そういう捉え方もありますね……いや、あるね。」

……そうなの?

イ「本当ですか?やった〜!!もちろん行きます。」
イエローは嬉しさの余り大声を出してしまった。

…………恥ずかしい



そして………

イ「どこ行くんですか?」

イエローがふと聞いてみるとレッドは

レ「さぁ?どこか知ってる?」

と言った。

イ「…分かりました。じゃあトキワの森にあるお花見スポットに行きましょう。」
イエローが言った。

そして移動……

レ「へ〜。トキワの森にこんな道あったんだ。」

レッドとイエローは今小さな道を通っていた。

イ「実はボクの釣りスポットなんです。だからいつもここを通るんです。」



イ「着きましたよ。」

レ「え!…ここって…。」

イ「そうです。ボクとレッドさんが初めて出会った場所です。」

そこは数年前と変わらず小さな広場となっていた。

レ「へ〜。このへんの木って桜だったんだ。」

イ「はい。綺麗でしょ。ボクはここが大好きなんです。」
そう言ってイエローは微笑んだ。


そして早速、シートをひき二人でお昼ご飯を食べ始めた。

レ「うまい!!イエロー、料理も出来たんだ。」

イ「そうですか?ありがとうございます。」

イエローは嬉しそうにそう言った。


その後……意外とお花見は二人だとやる事が無く、マンネリ化しやすいのだ。今二人はその真っ最中……

レ「イエロー。何する?」

イ「何しましょうか?」

そこでイエローが欠伸を一つ

レ「そうだ!昼寝でもしよう。」

レッドがそういった。

イ「いいですね。寝ましょう。」

そこでOKなのはイエローだから

そして二人は横になった。
レッドは腕をのばすと
レ「腕枕。」
と言った。

イエローは途端に赤くなったが最後はレッドの腕に頭をのせた。

そして二人で空を見上げる。

イ「青空が綺麗ですね!」

その通りだった。
小さな広場になっているこの場所はトキワの森のなかでは珍しく青空がよく見える場所だった。
さらに今は桜が満開なため桜が心地よい風に乗って舞う景色はその青空とよくマッチしていた。

レ「うん。綺麗だな。」

レッドは空を見上げながら言った。

イ「綺麗ですね。」

イエローがもう一度言った。

レ「うん。」

レッドは今度はイエローの顔を見ながら言った。

レ「それじゃおやすみ。」

レッドが目を閉じた。

イ「おやすみなさい。」

イエローも目を閉じた。




それからレッドがイエローより少し早く起き、イエローの寝顔を見てから二度寝したのはまた別の話。
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