BOOK@
□告白
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ザー
纏わりつく湿った空気
湿気でうねる髪の毛
教室の真ん中で叫ぶように会話する男子
廊下を歩くハゲたおっさん
隣でさっきから何かほざいてるクラスメート
雨の日はすべてがいらだたしく感じる
だからと言って晴れが好きという訳ではないが
「…ってことでお願い!!」
はぁ…
生理前ってのもあんのかなぁ?
左から話かけてくる苗字さえ思い出せないクラスメートの女子に殺意さえ芽生えてくる
「サユちゃん??聞こえてる??」
勿論聞こえてるが、ここはそっち引くまで聞こえてないふり
「ま、とりあえずよろしく!!サユちゃんに私の今後の人生かかってるんだからね!!」
パタパタパタッ
……。
「ちょっと待って!!?えっと…松田?さん!!」
「何??呼んだ??」
何故か後ろからかなり大きめの低い声が聞こえた。
「え??」
振り返るとさっきまで教室の真ん中で騒いでた男子がこちらを見てきょとんとしていた
やばいっ!!
松田はこっちだった!!
しかもいきなりクラスが静かになった事でクラスのみんなが私達に注目している…!!
取り敢えず何か言おうと口を開けた時
「何でもないの!!さゆちゃん行こう!!」