花帰葬
□【幸せを願う鳥たち】
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永遠に続くであろう、哀しい物語が
やっと終わりを告げた
【幸せを願う鳥たち】
「玄冬ー!こっちこっち!!」
「おい。あんまり燥いでると転ぶ…」
「狽ぁっ!!!」
「………はぁ」
花白のお約束な行動に玄冬はがっくりと肩を落す。そして、少しだけ歩く足を早めて花白に駆け寄った。
「あぃたた…」
「大丈夫か?」
頭を打ったのか花白は後頭部を自分で撫でながら、立ち上がった。
「うん。へーきだよ」
「全く。相変わらず危っかしいな、お前は」
ほら、と言いながら玄冬は花白に手を差し出した。花白は嬉しそうに笑んで出された手を握り返す。
「まだ、小さいね」
「木はそう簡単に大きくはならないぞι」
「そうだけどさっ」
着いた場所は、森の中の開けた場所
真ん中には、一本の綺麗な幼木
玄冬と花白は木を見ながら、複雑そうな表情を浮べた。