花帰葬
□【いつも感じる幸せ】
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幸せって何かなって考えてみた
僕にとっての幸せは…
【いつも感じる幸せ】
「花白」
「何?」
名前を呼ばれて僕は笑みを浮べる
玄冬はどこか困ったような表情を浮べて僕の方を振り返った
「いや…」
言葉を濁す玄冬に僕は笑いを浮べたまま首を傾げる
「なに〜?気になるじゃん」
「………」
そう言うと玄冬は溜め息を吐いて意を決したように言葉を紡ぐ
「何でそんなに俺を見てるんだ…」
「……え?」
「だから…俺の事をさっきからずっと見てるだろ?」
「ああ…(気付いてたんだ)」
そう言われてやっと玄冬が困っていた理由を知った
それに心当たりがある僕は、納得したように短く返事を返す
「何か用なのか…?」
「別に用なんてないよ」
そう言うと玄冬は訝しげな表情をする
「じゃあ、なんで…」
「幸せだな〜って」
また聞いて来ようとした玄冬の声を今度は遮るように、僕は返答をした
それに、玄冬は呆気にとられた顔をする
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