novel
□初月学園物語05 [part.2]
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[part.2]
大学で4年間を過ごしたあと、春人は初月学園高等部の古典担当教師を勤めることになった。
そこで春人は、5年ぶりに社と出会うことになる。
そのとき、社は生徒会長。
高等部3年になった彼と再会したのは、春人が生徒会の顧問と決まってすぐの頃。
久々に見た笑顔からは幼さが抜けきっていて、大人びたようだった。
体もずっと成長していたが、何よりも印象的だったのは、長く伸びた髪。
前髪は切って整えられていたが、後髪は何の手も加えず、無造作に伸ばされていた。
邪魔になるからと、首の後ろで一本にくくっていた髪の長さは、腰に届くほど。
聞けば、初月学園に入学した中一の頃から一度も切っていないそうだ。
切らない理由を問うても、社は笑って、答えなかった。
† † †