東京ANGEL二創作小説
□二階堂からのプレゼント
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キーンコーンカーンコーン
放課後である。掃除当番になっていない聖はさっさと帰るつもりでいた。
「あ、津田、ちょっと待て」
そんな聖に声をかけてきたのは、いつものごとく二階堂だった。
「なんだ、二階堂。用があるなら早くしてくれ」
「津田、これやる。お前なら、試せる相手は沢山いるだろうからな」
聖は二階堂からのプレゼントを訝しげに見た。
「なんだ、これは?」
尋ねると、なぜか二階堂は耳元に顔を近づけてきた。
周りの女生徒がキャーといって悲鳴を上げていたが、まあいつものことなので放っておこう。
『媚薬だよ』
確かに奴はそう言った。
「二階堂、もう一度言ってもらえるか?どうやら聞き間違いをしたようだ」
「聞き間違いじゃないさ。それは媚薬なんだ」
「いったいこんなもの、どこから入手してくるんだ?」
「あぁ、姉の知り合いのツテでな」
(納得だな。しかし本当にこいつの知り合いにはまともな奴はいないな…)
自分のことを棚上げにしている聖であった。