始まりの唄

□ACT.\ [再会]
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結局、わいわいと騒ぎながら3人でなづなの居る病院まで来た。


「しっかしまぁ疲れたわねえ」

「「ずっと座ってただけだろうが!」」





ボンゴレの方で車を出してもらって、約30分くらいで病院にはついたが、その間
俺と蒼は今の学校の全体的な状態と、これからのことを話し合っていた。そして鬼鏡は結局一言もしゃべらずに座っていた。


つーか寝てた。






「さーてと。これから大変よー?あの子がすんなり、『会いにきました』『あ、どうぞ。』なんて通してくれるわけないし。」

「最悪、会うどころか話すことすらままならないかもしれねぇしな。」

「まぁそうならないためにあたしたちが同行してるんだけどねー」

「まぁ、そんな揉め事にはならないはず・・・」











と二人が言っていたが、俺の耳には5割ぐらいしか届いてなかった。

それよりも、なづなの安否や、体調、俺等がつけてしまった身体的な傷や精神状態など、色々なことが心配で、正直このままなづなに会って、俺が大丈夫か不安だった。







「ほらほら!シャキッとしなさい。シャキッと!!アンタがそんなんじゃ話しようがないじゃないの!」

「そーそー。」

「例え面会謝絶されたって明日があるじゃない!!」

「そーそー。」

「明日がだめならその次!またその次!!」

「そーそー。」

「退院するまであってくれないなら、退院後も家なりなんなり、押しかければいいわ!!」

「そーs・・・ってオイ!!」

「レッツ・ざ・ストーキング!!!!!!よ」

「いやいや、それ、さらにトラウマ増やすだけだから。何の解決にもならないから。」

「それでも抵抗するなら、拉致・監禁★」

「状態悪化させてどーするよ!!?」











馬鹿がいる。










「違います。俺、こんな人たちとは無関係です。こんな人たち、知りません。」


こんなアホどもと同じだと思われるのは勘弁願いたいところだ。








「関係ないって言われたー・Д・*」

「まぁそれが当然っちゃぁ当然の反応だがな。ww」






いつまでも終わりそうにない・・・
いつになったら病院に入れるのだろうか・・・・
と思い始めた矢先、今一番聞きたくない声が聞こえた。










「あはは☆もぉ、武ったらぁ!!」

「けっ!野球馬鹿が」

「隼人っ!拗ねたら、メッ!だよぉ?」

「「っ!!///」」













「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(Д))」」」








擬音で喩えるなら「ポカ〜ン」
て表現が一番近いと思う。
うん。







「・・・はっ!お、おい二人とも!隠れるぞっ!!」

「!!」

「急いで中に入りましょう。」






そ知らぬ態度で、なるべく目立たない様に慎重に行動しながらあの3馬鹿をやり過ごし、休憩室で一度落ち着く。






「あいつ等、なんでこんなところに居たのかしら?」

「さぁ。つかさ、ないよな。俺、初めて生で見たけど、衝動的に殴りたくなったくらいだもん。」

「あーあ。フェミニストのアンタにんな事言われちゃ、おしまいよね。」

「や、マジで、むりっっ!!!!」







顔を真っ青にしながら左右に首を振っている蒼と、くつくつと笑っている鬼鏡。


なんだろう・・・何か違和感。








「つかさ。結局なんだったんだ??」

「さぁ?」







思い出せ。なんだ?

そもそも、ここに来た理由・・・











「にしても、あの二人。脳みそ可笑しいんじゃねえか?」

「あの化け物見て顔赤くしてたものね。」

「心療内科。いいや、精神科か脳外科だな。」

「あたし、あれトラウマになりそう・・・。」











・・・そうだっ!




「!、なづなだっっ!!!!」

「「っ!!?」」








頭の中ですべてが繋がると同時に駆け出す。


が、その後ろを蒼と鬼鏡が追いかけて来て俺の肩を掴んだ。






「おい、待てツナ!!」

「落ち着きなさい!」

「落ち着いてられるか!!なづなが危険なんだぞっ!?」

「だから落ち着けって!!」







大声でお互い怒鳴りながら焦っていると、突然鬼鏡が俺の腕を引っ張ってエレベーターの中に引きずり込んだ。






「なにすんだよ!」

「病院内ではお静かに。」

「そうそう。それに、少し落ち着け。ツナ。俺らが何も考えてないように見えるか?」






やけに落ち着き払っている二人に多少の不審は抱いたが、よくよく考えてみれば、この二人がなづなをそんな簡単に人に会わせたりはしないだろうし、そもそもアイツ等が来た時に真っ先になづなの元に行かなかった時点で、なづなの身の保障がされていることに気づけばよかったんだ。








「悪い・・・」

「いや、大丈夫だぜ!」

「それに、詳しく説明しなかった私たちにも非はあるわ。」

「だから、俺らも悪かった。」

「いや、蒼達が謝る事じゃ無い。早とちりした俺が悪かった。」

「でも・・・」

「あーもう!るっさいわねぇ!だったらもうお相子でいいじゃない!いつまでもウジウジしてんじゃないわよ!腹立つわねぇ!!」

「「ご、ごめんなさい・・・」」













鬼鏡の一括で一応話しがまとまったところで、談話室に移動してからこの病院となづなについて、詳しく話を聞くことになった。



























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