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□みそ汁
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「厨房からいい匂いがすると思ったら君か。今度はなに作ってるんだい?」

「みそ汁よ」

「えー?またそういう、お腹にたまらないものを」

「みそ汁をなめちゃいけないのよ、神威。古今東西、男の胃袋を掴むのはお袋の味って相場が決まっているもの。さあ食べてご覧なさい」

「俺の胃袋掴みたいの?」

「ち、違っ…!私の料理がおいしいって認めさせたいだけ!」

「ふーん。いただきます」

「どうぞ」

「…………」

「…………」

「…………」

「…………どう?」

「悪くないよ」

「そんな微妙な」

「正直よくわからないんだよネ。お袋の味って言うけど、俺の故郷地球じゃないからさ」

「はっ!しまったぁぁ…!」

「……母親の料理なんて食べたことないし」

「え?なに、聞こえなかった」

「なんでもない。とにかく今日のところは、まだまだ及第点とはいかないな」

「くうっ…!あーあ、じゃあこれは地球出身組の鬼兵隊にあげてこよう」

「それはダメ」

「うわっ!あ、ちょ、待っ…!ああああ鍋が空っぽに…!」

「俺のために作ったんだろ?他の奴らに食べさせるなんて許さないよ」

(ドキッ…!)











2012年4月〜


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