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□鍋
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「ああお腹すいた。ゴハン作ってよ」
「ええ？そんな突然言われても」
「早く早く。今日寒いからあったかいものがいい」
「体があったまって早くできるもの…うーん……」
「はいどーぞ」
「ホントに早いネ」
「まあね。いただきまーす」
「いただきま…………なにコレ？」
「なにって鍋だけど」
「肉と野菜切って煮ただけ？これ料理？」
「ふふん。まだまだ地球への理解が足りないなあ、神威。地球の冬はこうして鍋を囲んで過ごすものなのだよ」
「ふうん」
「そう！こうしてほら、心も体もあったかく…」
「でも結局調理してないだろ。料理できないの誤魔化すのにぴったりだ」
「…はあああああ！？私が料理下手だとでも！？」
「だってこれじゃあ、」
「上等！覚悟しなさい！これ以上ないくらいおいしいもの作って、参りましたって言わせてやるわ！」
「へえ。期待してるよ」
「ちゃんと参りましたって言うのよ？」
「降参するほどおいしかったらネ」
いつの間にか神威に手料理をごちそうする約束をさせられてしまいました。
2012年1月